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2012.6.24 講演会報告

16:00~17:00 品川区ゆたか児童センター 
         
上地史人 副館長の講演会


2012.6.24
上地副館長の講演会の様子1
ルノアール新宿区役所横店
2012.6.24
上地副館長の講演会の様子2
ルノアール新宿区役所横店


1)品川の中高生の活動の取り組み
●児童館からティーンズプラザへ
子どもをめぐる状況の変化
 ・学童保育が学校内へ(すまいるスクール)
 ・下校時間が遅くなる(利用時間の減少)
 ・中高生問題の深刻化(不登校・非行・引きこもり・いじめ)
 ・孤立した子育ての増加(中高生の置かれている状況の変化)
 ・0~18才の全児童をしっかり視野に入れていく

●現在のティーンズプラザ館(コンセプト館)
 東中延   (バンド ※ゲーム スポーツ)
 平塚     (映像 ※スポーツ ダンス)                 日曜開館
 東大井   (ものづくり ※ダンス バンド)
 富士見台 (スポーツ ダンス ※ミュージカル)
 八潮    (バンド スポーツ ※料理)                 日曜開館
 東品川   (スタッフ育成 ※ボランティア交流 バンド)       日曜開館
 中原    (バンド 食育)
 滝王子   (カフェ 交流)                         日曜開館
 ゆたか   (スポーツ パフォーマンス ※音楽 ニュースポーツ) 日曜開館

  ・各館で週2回の時間延長 18:00~20:00
  ・広さは550~800㎡ 八潮のみ1700㎡
  ・時間延長は職員2名で運営
  ・日曜開館はティーンズプラザ館と連動せず

2)上地さんと中高生事業への出会い、取り組み(バンド活動を中心に)
○1994年 合奏からバンドへ 小学生バンドの誕生
 ・曲を決める、パートを決める、練習日を決める、相手を思いやる→バンドの可能性
○暗幕防音で練習 ~中学生が集まってくる
 ・この児童館の活動に地域が支援→楽器の寄贈、スタジオの整備
○スタジオをライブハウスに!
 ・音響照明、ステージスタッフ、ビデオ、運営、広報などの様々な仕事が生まれる
 ・スタッフが生まれ小学生~高校生が多く集まる
○プロミュージシャンの応援
 ・児童館の活動にステイタスが生まれ、バンド活動を誇りを持って進める。
 ・子どもたちが外部イベントに挑戦するようになる。児童館を誇りを持って広報
 ・音楽、楽器業界からも注目を受ける
○バンド活動が広がり、地域にも注目を集めるようになる
 ・地域のバックアップでバンドコンテストが始まる(2012年で14年目)
 ・プロのミュージシャン、トップ音響エンジニア、その他専門家のバックアップ拡大
○中高生が児童館運営の中心を担っていく
 ・中高生児童館の確信
○ティーンズプラザの中心事業としてのバンド
 ・60名を越える中高生実行委員会でのライブ運営
○バンド活動がバンドを超える
 ・乳幼児に人気の中高生幼児ソングバンド「あいあいバンド」
 ・スポーツイベントやゲームイベント、デザイン企画、ハローワーク講座などに拡大
○子どもたちと手作りした超ミニスタジオで活動開始。こんなスタジオでも20名超
 ・ダンス、卓球、ボルダリング、和太鼓、クッキングなどの多彩さが人を集める

3)中高生事業に取り組む前に大切にしていること
 ●中高生事業に取り組む前に
  ・中学生(義務教育・地域)と高校生(他地域)を一緒に考えない
  ・ティーン前のトゥイーンを大事にする(親とつながれる世代)
 ●中高生との関わり
  ・まず相手を個として認めて受け入れる ~信頼関係(時間はかかる)
  ・児童館のルールをきちんと本気で伝える
  ・話を丁寧に聞く
  ・自主性を大事にする
  ・結論を急がない
  ・職員は曖昧なことはしない(正直でいい)
  ・ハードルを上げない



                    自己実現
                             

       自己肯定感    社会参加



 ●事業を進める
  ・自主性や自己決定を尊重する(中高生には大人には負けない力がある)
  ・子ども同士の出会いをコーディネイトする
  ・適度な距離感、待つことが大切
  ・責任を果たさせる(達成感)
  ・「自分達だけ」から視野を広げる (例)貸しスタジオではありません
  ・協力してできる楽しさ大きさを伝える
  ・後輩につなげる楽しさを伝える
  ・地域に目を向ける
  ・異世代交流のチャンスをつくっていく
  ・ステイタスは大切、しかし小さな成功体験に固執しない
 ●課題を抱える子
  ・相談できる体制を確立する(学校とは違う立場で)
  ・個別に担当職員を決め、対応(スキルアップの必要性)
  ・急いで解決しようとしない(追い込むような対応をしない)
  ・学校との理解、協力は必須(情報共有、お互いの立場の理解)
  ・課題のある子は、本人が課題を抱えている
   ※思春期世代に課題を抱え、地域の人に支援を受けた子が大人になって地域に貢献する
 ●地域や専門家との協力
  ・中高生ががんばる姿を伝え、理解を得る
  ・協力してくれる専門家の開拓(社会貢献したい気持ちがある)
  ・利用者に中高生の良さと出会うチャンスをつくる
  ・児童館職員(子どもの専門家)としての自信と努力

 4)今後に向けての課題
 ●あったらいいから、なくてはならないへ
  ・ティーンズの気持ちや声が発信できる場所へ
  ・相談機能の強化(身近な児童福祉施設としての存在感)
  ・社会とつながる入口としての役割
  ・もっと多くの中高生が気軽に来られる居場所
  ・地域や学校、大人たちとの連携
  ・異世代交流の成果と課題
  ・OB、青年スタッフの成果と課題
 ●全世代だからこそ生きる思春期支援
  ・異世代だからこそ感じること、受ける評価。地域にひろげた異世代交流。
  ・幅広い出会いを準備(バンドの子はバンドだけやっているわけじゃない)
  様々なプログラムがあるからこそ、様々な子が集まり、逆にバンドとの出会いもある
 ●今だからこそ
  「開かれた児童館」「発信力のある児童館」「敷居の低い児童館」


                      ※文章の無断転用を禁止いたします。

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